ロングテールとは、主にインターネットの販売の現象における名称で、売れ筋の商品よりもニッチな商品の売上合計の方が上回ることを指します。
転じてロングテールSEOとは、ニッチなキーワード群で検索上位を獲得することで、サイトへの流入を増やしていく手法のことを言います。
ロングテールSEOのメリット
ロングテールSEOにおけるメリットと言えば、以下が挙げられるでしょう。
競合が少なく、上位表示が比較的容易
ビッグキーワードに比べ、競合が少ないので上位表示を狙いやすいのがまず大きなメリットと言えるでしょう。
コンテンツをしっかりと作りこめば、上位表示はそれほど難易度の高い施策ではありません。
ニーズが推測しやすく、コンテンツに活かしやすい
ロングテールキーワードは絞り込まれているので、キーワードからニーズを具体的に推測しやすい点があります。
そのため、そのニーズをコンテンツに反映させやすいので、よりユーザーに刺さりやすいコンテンツを作ることができるでしょう。
コンバージョン率が高い
ロングテールキーワードは、ビッグキーワードよりも意図が推測しやすいだけでなく、悩みや不安がより顕在化している傾向にあります。
購入アクションに近く、見込客としての確度も高いので、コンテンツをニーズに対して最適化できていれば、かなり高いコンバージョン率を期待できます。
順位変動の影響を小さく抑えられる
ロングテールSEOは複数のキーワード群で対策を行うのが一般的です。それぞれのキーワードで上位に表示することで着実に流入を増やしていきます。
ニッチなキーワードの場合、競合が少なく、アルゴリズム変更などで順位変動が大幅に起きにくく、全体的に見ると順位変動の影響を受けにくいのて、長期的に安定した流入を確保する事ができます。
ロングテールSEOのデメリット
メリットが非常に大きいロングテールSEOですが、デメリットももちろんあります。
そのデメリットをよく理解して、SEOの計画を立てるようにしましょう。
流入数が少ない
キーワードのボリュームが小さいので、上位表示に対する流入数はかなり小さいものとなります。
ボリュームがあまりにも小さいと、流入が僅か、あるいはほとんどないということもありますので、検索ボリュームと比較してキーワードを選びましょう。
まとまった流入を獲得できるまでに時間がかかる
上位表示をしても流入は小さいので、ある程度まとまった流入を獲得するためには複数のキーワードで対策を行います。
コンテンツの準備や、それぞれが上位表示されるまでの時間を考慮するとそれなりに時間がかかることは理解しておきましょう。
類似コンテンツを生みやすい
ロングテールキーワードの中には、表現が違うだけで意味がほとんど変わらないものもあります。
キーワードに合わせてコンテンツを作成した結果、類似コンテンツとなってしまったということもあり得ます。
類似コンテンツは、ユーザーにとって良い印象にならないだけでなく、SEO的にも低品質コンテンツとして評価されてしまう場合もあります。
そのためキーワードとコンテンツの管理はしっかりするようにしましょう。
ロングテールSEO対策のポイント
ロングテールSEO対策は時間がかかります。
地道な努力を必要とする対策なので、効果的なキーワード選定とコンテンツの設計が重要です。
ロングテールSEOのキーワード選び
まず、キーワードを選定していきましょう。
キーワードは思いつきで選ぶのではなく、サイト全体のディレクトリ構造を意識しながら決めていくのが良いでしょう。
理想的なサイトのディレクトリ構造は、
TOPページを起点に、ある程度のグループ・ジャンルに整理されている状態です。
コンテンツは無駄なく満遍なく、適度均一化された、綺麗なツリー状態になっているのが良いとされています。
step
1メインキーワードを設定する
キーワードの設定はサイトテーマとなるメインキーワードをTOPページに設定し、2階層目、3階層目とキーワードが絞られていくようなイメージで行います。
メインキーワードはある程度ボリュームの大きいキーワードを設定して、そこから掘り下げていくことで、テーマに一貫性を持たせる事ができます。
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2下層ページのキーワードを設定する
TOPページのキーワード設定ができたら、2階層目、3階層目のキーワードを設定していきます。
TOPページのキーワードをベースに2階層目、3階層目のキーワードを設定していきましょう。
先ほど設計したディレクトリ構造に沿って、上下の関連性を意識したキーワード設定を行っていくと良いでしょう。
step
3設定したキーワードを元にコンテンツを作成
設定をしたキーワードに沿ってコンテンツを作成していきます。
キーワード検索をしたユーザーが持っている悩みや不安に答えるような内容にします。
その時、1つのコンテンツに色々なキーワードを盛り込みすぎないようにすることが大事です。原則として「1コンテンツ1キーワード」を前提として作るようにしましょう。
タイトルや見出しには対策キーワードをなるべく入れるようにすると良いでしょう。
また、作成したコンテンツは作りっぱなしにせず、情報が古くなっていないかを確認し、必要に応じてリライトをして、常にユーザーに有用なコンテンツを提供できるようにします。
ロングテールSEOは積み重ね
ロングテールSEOはボリュームが小さいので、一つひとつからの流入は少ないかもしれませんが、ユーザーの検索意図に合わせたコンテンツが作りやすく、上位表示の難易度もそれほど高くありません。
ロングテールSEOを積み重ねることで、総合的に上位ワードの評価が上がるので、将来的にビッグワードでの上位表示も夢ではありません。
ロングテールSEOで成功をするためには、キーワード設計をしっかりと行いコツコツと施策を積み上げていくことが大事です。