アフィリエイトを運用していく上で、法律を知らないがために、知らず知らずに違法行為となってしまっていたケースが時々見られます。
商品の販売者との協力関係、購入者との信頼関係で成り立っている以上、アフィリエイトに関わる法律の知識は外せないものです。
今回は薬機法、特商法以外に押さえておくべき法律の知識について解説をしていきたいと思います。
薬機法説明リンク
特商法説明リンク
特定電子メール法
アフィリエイトでメルマガを運用する際、気を付けなければいけないのが「迷惑メールを送らない」ということ。
その迷惑メールを定義づけているのが、「特定電子メール法」です。
特定電子メール法では次の3点を注意しましょう。
事前承諾なしで送らない
メルマガを送信する場合は、受信者から事前に同意を取る必要があります。
ユーザーがメールアドレスを登録する際に、「このメルマガに登録すると、〇〇という送信者から広告宣伝のメールが届きますよ」ということを明記する必要があります。
また、これを目立たないように小さく書いたり、見つけにくい場所に書いたりしてはいけません。
表示義務を守る
つづいて、メルマガには送信者が誰であるかを記載しなければなりません。
したがって、以下の項目は必ず記載が必要です。
- 送信者名(企業名、または個人名)
- 解除用のメールアドレス、またはURL(解除ができる旨を併記)
- 送信者の住所、電話番号、メールアドレスまたはURL
送信者名は必ず本名を記載し、ハンドルネームやニックネームを使わないようにしましょう。
また、自宅の住所を記載することに抵抗がある場合、バーチャルオフィス、レンタルオフィスの住所や電話番号でも問題ありません。
しかし、電話番号は必ず問い合わせ等を受け付けることができるようにしておいてください。
送信元アドレスを偽って配信しない
ツール等を使用して、送信元アドレスを見えなくするようなことはしてはいけません。
しっかりとメールアドレスが確認できるように、ご自身のメールアドレスから送信してください。
個人情報保護法
メルマガ配信などアフィリエイト活動にあたって取得した氏名とメールアドレスは個人情報に該当します。
無用のトラブルを防ぐためにも取り扱いには充分に注意する必要があります。
個人情報を取得する場合には、その利用目的をしっかりと明記すること、そして使う必要のないデータは削除し、漏洩のリスクを減らす努力をしなければなりません。
ExcelやCSVなどのファイルなどで管理している場合にはパスワードを設定したり、PCにウイルス対策ソフトを導入したりして、万全の対策を施しましょう。
景表法
景品表示法または景表法は、消費者への広告や販売時の景品提供について規制を設ける法律で、正式には「不当景品類及び不当表示防止法」と呼ばれます。
景表法は販売者が注意しなければならない法で、誤解を招くような広告や、必要以上に豪華な景品などをつけることで、消費者が購入の判断を誤ってしまうことから守るものです。
この法で処分を受けてしまうと、その内容がインターネットで公開されるため、会社名・商品名で消費者の目に留まることになります。
法への知識不足が原因だったとしても同様の処分となります。
現時点でアフィリエイターは法の規制対象外となっていますが、消費者庁は「景表法の適用等に関する考え方」「不当表示の未然防止等のための取り組み」などを議論する「アフィリエイト広告等に関する検討会」を2021年6月10日にスタートし、アフィリエイト広告に対する規制強化に向けて動きを見せており、注意をしておきたい法律の一つです。
著作権法
アフィリエイトで意外な落とし穴になりがちなのが、著作権法です。
著作権は写真、イラスト、音楽や文章などの創作物を作った人の権利を守るための法律です。
ウェブページだけではなく、メルマガで配信する文章にも著作権について配慮する必要があります。
書籍などで書かれていたことを、さも自身で書いたかのように記載すると、著作権法に抵触してしまう危険姓があります。
引用する場合は、権利元のガイドラインを確認したり、引用ルールを遵守し、引用元を明記するようにしましょう。
その他注意すべきこと
その他、注意すべきものとしてはアフィリエイトサイトでの「誹謗中傷」。
例えば自分が紹介したい商品のイメージを上げるために、他社商品を貶めたりするような内容を発信した場合、それは誹謗中傷となり、名誉棄損罪や侮辱罪が適用されることがあります。
ランキング形式のコンテンツなどを作成する場合に、報酬に繋がらない商品に対してそのような悪い評価をしてしまうことがたびたびあるようです。
インターネットは情報の拡散力が強く、ひとたび悪いイメージがついてしまうと、例えそれが事実でなかったとしても、その信用を取り戻すことはとても難しい状況になります。
そのような場合、商品を販売している事業者が法的手段として訴訟を起こす場合があります。
まとめ
以上、アフィリエイトを行う場合に注意が必要な法律について解説をいたしました。
アフィリエイトで成果を上げることはとても大事なことですが、そのために違法な行為や他社を貶めるような行為をした場合、売上げ以上に大きなダメージが返ってくる場合があります。
アフィリエイトで継続的で安定した売上を得ていくためには、モラルをしっかりと意識した運営がとても大事です。