SEOで集客することを前提とする場合、成果の良し悪しはSEO対策をするキーワード選びによって出ると言っても過言ではありません。
キーワード選定が正しくできていないと、集客やコンバージョンが得られないだけでなく、いくら時間と手間をかけても成果が全くでないという徒労に終わってしまいます。
ここではSEOにおけるキーワード選びの基本的な考え方についてご紹介をしていきます。
キーワード選びの基本ステップ
では、キーワードを選ぶ上での基本的なステップを、順を追って解説をしていきます。
ここでは分かりやすく、「年収を上げたい人向けの商品」を紹介する記事を書くと想定してみましょう。
軸キーワードをピックアップする
まず商品の内容を考えると、どんな記事を書けばいいのか何となくイメージがつきますよね。
ここで大まかに関係がありそうなキーワードを思いつく限り洗い出してみましょう。
- 年収
- お金
- 給料
- 副業
はすぐに思いつくと思います。
キーワードは一語でも複数語でも構いません。
キーワードで検索してみる
では、洗い出したキーワードで実際に検索エンジンで検索してみます。
まず「年収」で検索をして、上位に表示されるサイトを見てみましょう。
検索するタイミングや環境によって表示される内容は変わりますが、だいたいこんな感じではないでしょうか?
- 平均年収ランキング
- 総支給額と手取りの解説
- ニュース
- 生涯年収
「年収」と一言で言っても様々なテーマがありますよね。
つまり年収という言葉は「様々なテーマ」を含んだ、範囲の広いキーワードなんです。
こういうキーワードは上位概念に当たるキーワードで上位獲得を目指すには、並大抵のことでは実現しません。
一方「副業」で検索をした場合の結果を見てみましょう。
そうすると「稼げる副業の紹介」や「副業紹介サイト」などある程度テーマが絞られていることに気付くと思います。
検索ユーザーは「副業」について調べているので、「副業をしたいという目的」や「副業で収入を増やしたいという問題解決意識」を明確に持っているということが分かります。
目的が明確で商品に対するニーズが近いと考えられるキーワードほど、見込み客獲得の可能性が高いということです。
関連キーワードに拡張する
前述のキーワードでは「副業」の方がターゲットは絞り込めていますが、「副業に限定されている」ので、それ以外の方法で年収を上げたい人には向かないですよね。
仮に「年収」という上位概念のキーワードを軸に考えたい場合は、それを元に関連キーワードに拡張をして、対策キーワード候補をリストアップしていきましょう。
「年収」で上位表示するには相当の手間と時間を要することは、前述した通りです。
これを関連キーワードに拡張することで、狙いやすい検索ボリュームかつ、見込み客が多そうなキーワードを見つけていくのです。
関連キーワードを取得するためには、キーワード収集ツールを使うと良いでしょう。
無料で使えるツールの代表として良く紹介されるのは、
の二つですが、Googleキーワードプランナーは検索ボリュームも同時に分かるのでとてもオススメです。
以下は「年収」を関連キーワードに拡張した場合の例です。
キーワード | 月間検索ボリューム |
---|---|
年収とは | 67,500 |
年収 | 55,167 |
年収ランキング | 55,167 |
年収1000万 | 37,000 |
年収500万 | 30,167 |
年収 平均 | 24,667 |
年収600万 | 24,667 |
年収400万 | 20,167 |
年収 手取り | 16,500 |
年収300万 | 16,500 |
年収700万 | 13,500 |
年収 800万 | 13,500 |
年収 1000万 手取り | 11,000 |
年収 500万 手取り | 11,000 |
年収 計算 | 9,000 |
年収 200万 | 9,000 |
年収 2000万 | 9,000 |
年収 600万 手取り | 9,000 |
年収 中央値 | 7,333 |
年収 偏差値 | 7,333 |
年収 1000万 割合 | 7,333 |
年収 300万 手取り | 6,000 |
関連キーワードを調査する時は検索ボリュームも一緒に確認しましょう。
検索ボリュームが大きいほど上位表示した際の集客力は期待できますが、競合性も高いのでどのキーワードを選ぶか優先順位をつけながら対策を立てていきます。
検索意図でグループ分けをする
関連キーワードを洗い出せたら、次はユーザーの検索意図でグループ分けをしていきましょう。
関連キーワードには軸キーワードに基づいた「ユーザーの検索意図」が隠されています。
それを読み解くことで、どのようなニーズを持っているのか推測することができます。
ここで先ほどの一覧をもう一度見てみましょう。
キーワード | 月間検索ボリューム |
---|---|
年収とは | 67,500 |
年収 | 55,167 |
年収ランキング | 55,167 |
年収1000万 | 37,000 |
年収500万 | 30,167 |
年収 平均 | 24,667 |
年収600万 | 24,667 |
年収400万 | 20,167 |
年収 手取り | 16,500 |
年収300万 | 16,500 |
年収700万 | 13,500 |
年収 800万 | 13,500 |
年収 1000万 手取り | 11,000 |
年収 500万 手取り | 11,000 |
年収 計算 | 9,000 |
年収 200万 | 9,000 |
年収 2000万 | 9,000 |
年収 600万 手取り | 9,000 |
年収 中央値 | 7,333 |
年収 偏差値 | 7,333 |
年収 1000万 割合 | 7,333 |
年収 300万 手取り | 6,000 |
お気づきでしょうか?
キーワードの中に「手取り」と「1000万」がよく出てくることに。
年収について検索をしているユーザーには、
- 手取り額がいくらになるか知りたい
- 年収1000万を何かしらの基準にしている
ユーザーが目立つことが分かります。
このようにして検索意図をグループ化していくことで、検索ユーザーの傾向を理解することができます。
SEO対策をするキーワードを絞り込む
キーワードをグループ化して傾向が掴めたら、今度は実際にSEO対策をするキーワードを絞り込んでいきます。
キーワードをタイプ別に分類しよう
検索キーワードの中にはニーズが強いものであっても、効果が見込めないものもあります。
そういったものを区別するために、以下のような分類に分けていきましょう。
案内型 | 場所やサイトへのアクセスをする意図のキーワード |
---|---|
取引型 | 商品を購入したい意図のキーワード |
情報収集型 | 悩みや問題解決のために情報を得たい意図のキーワード |
この中で狙うべきキーワードは情報収集型です。
案内型と取引型のキーワードは動機が明確で、公式サイトや通販サイトで目的が達成できることが明白なので、あえてそのキーワードを狙うのは効率的ではありません。
適切な検索ボリュームのキーワードを選ぶ
コンテンツの構成の基本的な考え方として、同じ検索意図のものは一つのグループにして最上位のキーワード(検索ボリュームの多いキーワード)で対策、下位キーワードはコンテンツの一部として盛り込んでいきます。
コンテンツ構成イメージ
年収 手取り(16,500)
└年収 1000万 手取り(11,000)
└年収 500万 手取り(11,000)
└年収 600万 手取り(9,000)
└年収 300万 手取り(6,000)
※( )内は検索ボリューム
この例では「年収 手取り」が対策キーワード、それ以下のキーワードはコンテンツとして盛り込むトピックのイメージとなります。
しかし「年収 手取り」は検索ボリュームが16,500回と非常に大きいので、上位表示を狙うのは至難の業です。
そんなときは、下位キーワードを関連キーワードに分解して、検索ボリュームを適切な大きさにしていきます。
初めのうちは100~1000回程度のキーワードから狙っていきましょう。
サイトの評価が上がっていけば、大きなキーワードでも上位表示の可能性が高くなっていきます。
キーワード選定の優先順位は「始めやすい・成果が出やすい」ものからです。
CVしやすいキーワード
検索ボリュームが多いキーワードで上位表示を狙ってアクセスを伸ばすことも有効ですが、集客力は小さくとも購買見込が高いキーワードを狙うのも有効です。
集客のために検索ボリュームが大きなキーワードを狙いつつ、ピンポイントで購買見込が高いキーワードを同時に狙っていくと理想的です。
ユーザーがどのキーワードで来訪し、CVしているのかをチェックしておくことで新しい対策キーワードを見つける事ができます。