Googleのコアアップデートは正式には「コアアルゴリズムアップデート」と呼ばれ、Googleが検索アルゴリズムを見直すことで、検索結果をよりユーザーにとって適切なものにするためのアップデートのことを言います。
このアップデートは年に2~4回程度実施され、Googleが公式Twitterで事前告知を行った後に実施されます。
Tweets by Google
コアアップデートが実施されることによりインデックスされているページの順位が大きく上昇したり、下降したりと、検索結果に大きな影響を与えることがあります。
アップデートは基本的に3~4日程度で完了し、大きく順位が下落したページがある場合は、Googleによって評価が下げられた可能性があり、SEO施策を見直す必要性が出てきます。
2010年以降の重要なアップデート一覧
Googleは2000年9月の検索サービススタート以来、アップデートを繰り返してきました。
アルゴリズムがアップデートされるたびに、サイト運営者はSEO施策を見直さなければなりませんが、検索ユーザーの利便性を高めるために、悪質なスパムサイトなどが上位に来ないようにアルゴリズムをアップデートしてきました。
SEOのアップデートと言えば、パンダアップデートやペンギンアップデートなどがこれまで注目されてきましたが、2010年以降、特にコンテンツの質にフォーカスしたアップデートが実施されてきました。
以下、注目を集めたアップデートを一部ご紹介します。
モバイルフレンドリーアップデート
モバイルフレンドリーアップデートとはモバイル端末(スマホ)での閲覧に最適化されていないサイトの評価を下げるアップデートで、2015年4月と2016年5月に実施されました。
モバイル端末でのインターネット閲覧の割合が急増し、モバイル端末での利便性を重視する必要が出てきたからです。
日本語検索アップデート
日本語検索アップデートはGoogleが初めて日本語検索表示を対象としたアップデートで、2017年2月に実施されました。
通常全世界的にアップデートが行われますが、このアップデートでは日本語検索表示のみを対象としたものでした。
当時医療・健康系キュレーションサイトが質の低い量産記事で軒並み上位を占有する状況が続いており、ユーザーの利便性を大きく損ねていました。
そこで検索結果の品質を向上させるために、日本語検索アップデートが実施されました。
医療健康アップデート
日本語検索アップデートによって質の低い量産記事の順位を下げるといった対策を実施したのち、同年(2017年)12月に医療健康アップデートを実施しました。
このアップデートでは医療機関や専門家によって提供される信頼性の高いコンテンツが上位に表示されるように改善がされています。
人の健康や幸福、お金に関すジャンルのことをYMYLと呼び、このジャンルにおいては特にE‐A‐Tを重視するようになりました。
BERTアップデート)
BERTアップデートは、「BERT」という人工知能をベースにした技術を使って、検索クエリの文脈やニュアンスを理解し、より検索結果の精度をあげるアップデートのことで、2019年10月に実施しました。
これによりGoogleは「~は」「~を」などの助詞を判断し、より高精度に検索の意図を理解できるようになりました。
この背景には検索クエリの多様化があり、より柔軟な検索機能が必要となってきたからと言われています。
これは過去のアップデートの中でもかなり大規模なアップデートでした。
Core Web Vitals
Core Web VitalsとはGoogleが設定するサイトの健全性を示す指標の中でも特に重要な3つの要素のことを指し、以下の3つがあります。
LCP(Largest Contentful Paint )
LCP(Largest Contentful Paint )とはページの読み込み時間を示す指標で、ページの読み込み時間が早いものほど優先的に表示させるようになりました。
FID(First Input Delay)
FIDはサイト内でユーザーが起こしたアクションに対してのレスポンスの早さのことで、例えばフォームの入力などを行った際にいかにサクサク動くかを示す指標のことです。
FIDが小さなサイトほど、ユーザーに快適な経験を与えられているという評価となります。
CLS(Cumulative Layout Shift )
CLSとはページの表示の安定性を示す指標で、サイトを閲覧する際に表示される広告がごタップを招くような形で表示されていたり、本文を読んでいる最中に後から画像などが読み込まれてどこまで読んだか分からなくなった、など、サイトの閲覧時に利便性を損ねるような要素がないかを評価します。
まとめ
このようにGoogleはユーザーの利便性を高めるために、アップデートを繰り返しています。
基本的にGoogleのガイドラインに沿ってコンテンツを作っていけば上位表示は見込めますが、順位の大幅な下落などの変化が起きた場合には今一度これまでのSEO施策を見直す機会にし、常にユーザーファーストを意識したコンテンツ作りを目指していきましょう。