SEOライティングとは、検索エンジンの上位に表示されやすい文章を書く手法のことを言います。
SEO施策の一つで、ユーザーと検索エンジンの両方を意識して書くことが求められます。
一般的なライティングと異なり、検索エンジンに高く評価をされるコンテンツを書くわけですが、Googleは「ユーザーファースト」を掲げているので、SEOライティングの本質はユーザーにとって役に立つ情報を分かりやすく書くことが大切です。
つまり、ユーザーにとってメリットのあるコンテンツを書けば、検索エンジンに高く評価されるということです。
SEOライティングの基本の流れ
ではSEOライティングを実施する大きな流れについて説明をしましょう。
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1対策キーワードを選ぶ
まずは集客をするキーワードを決めます。
集客ができるか否かは、キーワード選定で左右されますので、とても大事です。
検索ボリュームや検索意図を考慮しながらキーワードを選びましょう。
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2ユーザーインサイトを読み解く
ユーザーインサイトとは「顧客の内側に隠された本音」のこと。
検索キーワードからがユーザーが求めている情報を考えます。
中には直接的なキーワードではなく、検索意図を読み解きにくいものもあります。
その場合は検索結果の上位ページを見ることである程度検索意図を理解する事ができます。
キーワードによっては複数の意図が含まれていることがあります。
例えば「羽毛布団 お手入れ」という検索キーワードには、
- 羽毛布団のお手入れ方法を探している
- 羽毛布団が洗えるクリーニング店を探している
- 洗濯ができる羽毛布団を探している
という複数の意図が想定されるキーワードもあるので、なるべく狙いやすいキーワードに絞っていくと良いでしょう。
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3コンテンツの構成を作る
ユーザーの検索意図がイメージできたら、次はコンテンツの構成を作っていきましょう。
コンテンツはユーザーが求めている答えが見つかる内容になっていたほうが良いので、コンテンツのゴールを設定します。
例えば「羽毛布団 お手入れ方法」という検索キーワードならば、そのお手入れ方法について答えとなる内容が書かれているのが望ましく、それがゴールとなるわけです。
ゴールが設定できたら、コンテンツの設計をしていきます。
コンテンツの内容をどのような構成にしていくか、まずは見出しを組み立ててみましょう。
コンテンツ構成例
- 羽毛布団の日頃のお手入れ方法
- 羽毛布団の洗い方
- 羽毛布団の汚れ対策
- 羽毛布団のお手入れのポイント
- 羽毛布団のNGなお手入れ方法
- 羽毛布団の買い替え時
- まとめ
見出しの構成を作る時、分かりやすい見出し構成にすることが大事です。
タイトルや見出しには検索キーワードや共起語をなるべく含めるようにしましょう。
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4執筆する
構成ができたら執筆をしていきましょう。
執筆において大事なことは、ユーザーにとって読みやすく理解しやすい文章を書くこと。
伝えたいことが多すぎて、一文に詰め込み過ぎて長くなったりしないよう、なるべくシンプルで伝わりやすい文章を心がけるようにしましょう。
また、現在の検索エンジンは文脈を理解する精度が飛躍的に上がっています。
「そのため」「しかし」「また」などの接続詞を使って、文章の論理構造を明確にしたり、同じ表現の繰り返しを避けるなど、なるべくユーザーの読みやすさを考えた文章を書くようにしましょう。
コンテンツの質を高める大事なポイント
検索エンジンに質の高いコンテンツと評価してもらうためのポイントをご紹介していきましょう。
ユーザーファースト
Googleが掲げている「ユーザーファースト」、つまりユーザーの利便性を優先して考えられたコンテンツを準備するべきです。
・訪れたユーザーがどのような情報を求めて来たか
・分かりにくい説明になっていないか
・不便な導線になっていたりしないか
など、ユーザーの利便性を考慮した書き方や内容になるよう工夫することが大事です。
E-A-Tの高い内容
SEO対策で欠かせない概念である「E-A-T」がしっかりと担保されているコンテンツは検索エンジンに高く評価されます。
「E-A-T」とはそれぞれ専門性(Experience)・権威性(Authoritativeness)・信頼性(Trustworthiness)の頭文字を取っており、ユーザーにとって信頼できる情報であるべきとしています。
例えば医療や健康に関する情報は、専門外の人が書いたものよりも専門家によるもの、つまり「医師」や「栄養士」など、その情報に関してプロフェッショナル、権威のある人が書いたもの、監修したものが高い評価を得られます。
特にYMYLと言われる生命や資産に関係するジャンルにおける「E-A-T」の重要性はかなり高いということも知っておきましょう。
独自性を高める
検索エンジンはコンテンツを評価する際、その独自性も見ています。
他社コンテンツと同じような内容で載せたりするとペナルティを受けたり、自社のものであっても重複するなような内容の場合は、その評価が下がってしまうこともあります。
独自性とは独自で調査した内容や自分の経験など、自社コンテンツならではの情報を掲載できると差別化を図りやすくなるでしょう。
上位表示するためのコツ
タイトルの文字数は30~40文字
タイトルは検索エンジンで検索した際に表示されるので、なるべく伝えたい情報を盛り込みます。
短すぎると情報が少なく、長すぎるタイトルが途中で切れて表示されてしまうので、30~40文字くらいが適切な文字数です。
タイトルや見出し、ディスクリプションにキーワードを入れる
検索エンジンが検索キーワードに対応したコンテンツであると判断できるようにするために、タイトルやディスクリプションには対策キーワードを入れるようにしましょう。
また、検索結果では検索キーワードが太字で強調されるので、ユーザーがクリックをするか判断をする際にも役立ちます。
キーワードを省略しない
対策するキーワードの略称や代名詞などを使わないようにしましょう。
検索エンジンは略称や代名詞などの意味を判別することがまだできません。
コンテンツ内のキーワードは対策キーワードに忠実に使うようにしましょう。
共起語を盛り込む
共起語とは検索キーワードに関連して頻出するキーワードのことを言います。
検索キーワードとの関連性が高いと見なされているキーワードで、共起語をしっかりと盛り込んだコンテンツになっていると、情報網羅性が高いと判断されやすくなります。
情報網羅性・専門性の高いコンテンツほど共起語を多く含み、上位表示される傾向にあります。
SEOライティングに有効なツール
キーワード選定ツール
Googleキーワードプランナー
入力したキーワードや関連するキーワードの月間検索ボリュームをチェックする事ができます。
Google広告の利用をしていない場合、検索ボリュームはおおまかにしか出ませんが、キーワード選定の参考にできます。
サジェストワード・共起語抽出ツール
ラッコキーワード
Google、Bing、Youtube等の関連キーワード(サジェストキーワード)や検索できるツールで、対策キーワードを調査するのに役立ちます。
また、Q&Aの見出しや共起語を調査することもできるので、ライティングに必要な情報を把握するのにも役立ちます。
基本は無料で使用できますが、利用上限があるため、沢山使いたい場合は有料プランへの加入が必要です。
コピペチェッカー
CopyContentDetector
執筆したコンテンツや外部委託でライティングをした記事の剽窃(ひょうせつ)をチェックするツールです。
本文にコピペと見なされるような内容があった場合、Googleによってペナルティを受け検索圏外に飛ばれてしまうことになります。
そういう事態にならないようチェックはしっかり行いましょう。
SEOライティングにありがちな誤解
SEOライティングにおいて、Googleから良い評価を得るためにも様々な施策を試みるも、
中にはあまり効果が見られない、場合によっては良くない評価に繋がってしまう前時代的な方法を取り入れているものがあります。
文字数をできるだけ多く書く
コンテンツのボリュームを増やそうと、文字数をなるべく稼ぐことを前提に書かれているものを時折見かけます。
Googleに良いコンテンツと判断されるためには、網羅性を高める必要があります。
トピックを網羅することで、必然的に文字量が多くなることもありますが、「必要な文字数」というものはなく、あくまでも内容の質にこだわるようにしましょう。
キーワードや共起語はなるべく沢山盛り込む
これも文字数と同様、トピックを網羅する事で自然にキーワードや共起語が含まれます。
たくさんキーワードや共起語を詰めることを目的にするのではなく、ユーザーにとって有用なコンテンツを書くことを念頭にコンテンツを作るようにしましょう。
コンテンツを量産する
「SEOで評価されるためには最低何個コンテンツは必要ですか?」という質問を受けることがありますが、これもよく見かける間違った認識です。
コンテンツは「数」よりも「質」です。
どんなに沢山書いても、一つ一つのコンテンツの内容の質が低ければいくつ書いても効果は出ません。
今後のSEOライティングのポイント
Google検索の精度は年々飛躍的に高まっており、2019年にに実施された「BERTアップデート」に見られるように、Googleが文脈や内容を理解ができるようになってきています。
よりユーザーの求めているものにフォーカスした検索結果に最適化をされていくことでしょう。
そう考えると、キーワードの盛り込みや量産などの所謂小手先のテクニックは通用しなくなってきます。
Googleが掲げる方針の通り、今後も「ユーザーファースト」を念頭にコンテンツを作り続けていくことがSEOライティングの核となることでしょう。